最後は自分で
中村天風(てんぷう)という人がいました。
私も、天風先生の著書を数冊、拝読したことがあります。
この先生の教えを受けた人というのは、
政治家や財界など、日本の指導者の、かなり多くの部分に及んだと言われています。
あるとき、その天風先生が、ある女性からこう言われたそうです。
「先生にお会いしてから、私は運が開け、いろいろなことがとても良くなりました。」と
そのときに、天風先生は、
「自分に出会ったことで、運が良くなったと言われて悪い気はしない。
けれども、そういう考え方なら、自分に会ったために運が悪くなったと思う人もいるかもしれない。」と考えたそうです。
『天風先生に会ったおかげで、自分でものを考え、判断できるようになりました』
と言ってもらえる方が嬉しいと言ったという。
話は変わりますが、
うどんの店をやっているある人が、
他の繁盛しているうどん屋さんを見にいって、大感動して帰ってきたそうです。
その人の師匠が、
「感動したのは素晴らしい。しかし、それを見てきて、この後、君はどうするのだ」
と聞いたという。
大事なことは、「自分はどうしたいのか」、「どう動くのか」という行動。
いろいろな人の話を聞いたり、教えを受けたりするのはいいこと。
それによって自分が、様々なことに「気づき」を得ることは、非常に大切なこと。
忘れてはいけないのは「最終判断は自分」
どんなことでも、最後は自分の頭で考え、決める。
そして、動くしかないのですね。