古代神話です。
昔、悪魔がある町に現れて、
「今日から、お前たちのものをすべて俺は奪い取ることにする。
しかし悪魔にも情けはある。
明日までに残しておいてほしいものを一つだけ書き出せ。
それ以外のものは一切、俺が奪い去るからな」
と言い残して、悪魔はひとまず立ち去った。
さあ、町の人はてんやわんやの大騒ぎ。
「俺はお金だ」「俺は食いもの」「私は家だ」「いや、私は名誉だ」「私は宝石よ」と、
それぞれいろいろなものを書き出した。
あなた方だったらどうする?
悪魔はたった一つだけしか見逃してくれないんだぜ。
さてさて、一夜明けてみると、その町にはなんと、
たった一人の人間だけしかいなくなっていたとさ。
もうわかったね。金だ、家屋敷だ、やれ宝石だ、やれ何だと書き出した人々は、
もっとも肝心な「命」を忘れていたんだね。
たった一人だけが「命」と書いていたので生き残ったというお話です。
金だ、家だ、仕事だ、名誉だ、愛だ、って、
確かにみんな大切なものではありますが、命あってのものでしょう。
それ以外は所詮は人生の一部でしかないんですぜ。
罰当たりな現代人よ、人生の一部が手に入った入らないで、悩んでいないか...。
中村天風師の『ほんとうの心の力』PHP研究所より
もし、自分が明日死ぬかもしれない、死ぬとなったらどうでしょう。
今ある何げない当たり前のような幸せに感謝するでしょう。
現在上映中の「永遠の0」元旦に鑑賞してきました。
お勧めです。