「成功する人としない人の大きな違いは何だろう?」
ごく単純にいえば、「成功する人はより良い質問」をし、それによって「より良い答え」を手に入れているということだ。
自動車の生産がまだごく初期段階の当時、人々は「車をつくる」ことだけに必死だった。
しかし自動車王ヘンリー・フォードは、彼らとまったく違う考え方をしていて、
「どうしたら、このような機械を大量生産できるだろう?」と考えたのだ。
そもそも考えるということは、「質問」し「それに答えるプロセス」にすぎないのだ。
イエスかノーで返答するにしても「それは間違いなく本当か」とか、
「彼の言っていることに賛成できるか」などと自問しなければならない。
僕たちのほとんどの思考過程では、「評価(なぜそうなるのか)」に始まり、
「思案(何が可能か)」、「決定(どうするか)」まで自問自答が行われる。
したがって、
人生の質を変えたければ、毎日自分自身や周りの人に、
どんな「質問」をすれば質の高い答えに導かれるかをいつも考えていることだ。
最高の質問することで生まれるパワーの良い例として、僕の親友であるW・ミッチェルの話をしよう。
彼はあるとき大事故で全身に火傷を負い、両脚の機能を失ってしまった。
だが彼は、自分をみじめだなどとは少しも考えはしなかった。
「いまの僕に残された能力とは何だろう?」、彼は自分に聞いてみた。
「いま僕ができること、事故にあう以前にも増して可能なことは何だろう?」
「事故にあったことで、むしろ他の人の役に立つことは何だろう?」
入院先で、彼はアニーという名の看護師に出会い、その場で恋に落ちた。
腰から下はまひしているし、その体は火傷で見る影もなくひどい状態なのにもかかわらず、
彼には、「どうしたら彼女をデートに誘えるだろう?」と自分で自分に質問してみる、素晴らしい勇気があったのだ。
そして、彼らは間もなく結婚した。
さらに彼は、ハンディキャップをものともせず、地元の市長に立候補して当選したほか、公共事業管理の修士号を取得し、環境問題にも積極的に取り組み、講演活動も行った。
さて、このエピソードから、君はどんなことを学ぶだろう?
今月初来日したアメリカの大統領にもコーチングするという世界No1コーチと言われる、
アンソニー・ロビンズ氏の『アンソニー・ロビンズの「成功法則」』(PHP研究所)より
心の中でつぶやいている内部対話の質で、
人生の質も決まると言われていますね。