能力を伸ばすとき、ゼロのものを無理やり伸ばすよりも、
自分の好きなことや長所を伸ばしていくのが、時間的価値を高めるときには有効です。
その長所と好きなところが同じであれば、さらによいでしょう。
まず、自分の何が長所か見つけてみましょう。
わからなければ友人に聞いてみたら良いと思います。
1つの基準として、あなたの周りにいる100人には負けないほどの「何か」を見つけてみましょう。
長所が見つかったら、次に「掛け合わせる使い道」を考えます。
そこを間違えると、せっかくの長所を生かせなくなるからです。
タイピングが普通の人より2倍早い人なら、普通の人が1時間打って1000円の分量だとすれば、
2倍打てる人は2000円の分量、つまり2倍の時間的価値になります。
それだけでもすごいことですが、
それに付加価値をつけることができれば、その長所をもっと生かすことができるはずです。
タイピンだけなら2倍の時間的価値の人が、システムエンジニアの知識を身につければ、
普通の人の5倍に匹敵するような時間的価値にも膨らませることができます。
つまり、自分の長所を何と掛け合わせると大きく伸びるのかを、考えてみるのです。
泉正人氏の『タイムデザイン』(フォレスト出版)より抜粋
「長所伸展法」船井総合研究所創業者、船井幸雄氏も説いていらっしゃいました。
短所をなんとかしようというより、長所を徹底的に伸ばすそのことにより短所を補えてしまう。
「長所の掛け算」というのは、面白い考え方ですね。
わたし、あなたの長所は?
得意技は、一本歯ではなく二本歯の方がいい、と言われる。
一本歯とは、天狗(てんぐ)がはくといわれる一本歯の天狗下駄のこと。
つまり、一つの分野だけでなく、さらにもう一つ深い得意分野を持っていると強い、
ということ。
昔なら、一本歯でも勝負できたが、多様化し成熟している現代ではかなり難しい。
一つの分野に強い人は世に多くいるが、それが二つあり、しかもそれが掛け合わさる
とかなりのオリジナリティが出る。
「得意分野に時間とエネルギーを集中する」
力は分散せず得意分野に絞(しぼ)ること。
世間が必要としているものを見極め、得意分野に時間とエネルギーを集中したい。