研修医時代の2年間に15人のガン患者さんを担当しましたが、
どんなに治療しても病気がよくならない、
治るどころか、強い抗ガン剤を使った結果、
あっという間に亡くなって生還率はゼロ、大きな大きな挫折でした。
この挫折が現代医学に見切りをつけて、免疫学を研究する道へ入るきっかけになりました。
今から思うと大変な転換でした。
この転換のおかげで、
自律神経の交感神経と副交感神経の偏りが白血球の中のリンパ球と顆粒(かりゅう)球のバランスを左右し、
その結果、病気が引き起こされることがわかりました。
病気の根本的な原因が、人の生き方とかかわっていることに気付かされました。
心と体は非常に密接につながっていて、怒りやねたみ、
恐怖心などの心のゆがみは体の異常まできたしてしまいます。
ぐちや不平不満を言うのも、自分の交感神経を刺激してストレスを増やしているだけです。
何事に対してもおおらかな気持ちを持ち、
穏やかに暮らせるよう生き方や心の持ち方を変えていく必要があります。
手軽で確実な方法としては笑うことです。
笑いの効果にはNK細胞の活性を高めたり、
リウマチの痛みやアトピー性皮膚炎のかゆみや発疹を軽減したり、
糖尿病の血糖値の上昇を抑えたりすることが報告されています。
ストレスの強い人ほど、
効果が高くどんなにおもしろいことがなくても鏡にむかってつくり笑いするだけで
筋肉がほぐれて免疫力を高めるいい結果が出ています。
医学博士、安保徹氏の『安保徹の病気にならない 三大免疫力』(実業之日本社)より抜粋
「笑う門には、福来たる」は、科学的に解明されているのですね。
ユダヤ人の生活規範にも「笑いなさい」