ある人が、水泳教室に行ったときのこと。
最初に、鼻をつまんで潜る練習を何回かやった後、「では、浮いてみましょう」ということになりました。
体を水面に横たえて「浮く」努力をしましたが、
浮こうとして(「沈みたくない」と思って)力を入れたら、ブクブクと沈んでしまいました。
「先生、どうしても浮くことができません」と言うと、
その先生は「そうですか。浮かべませんか。では、今度は沈んでみてください」と言いました。
怪訝に思いながらも、鼻をつまみながら「沈んでみよう」と思ったところ、
今度は沈むことができません。
「もう、体を沈めてかまわない」と思った瞬間、余分な力が抜けて、体が自然に「浮いてしまった」のです。
この事実は、大変面白いことを意味しています。
人間の潜在能力や超能力は、「こうでなければ嫌だ」とか、
「こうならなければダメだ」と思った瞬間に出てこなくなり(脳波がβ波になるためです)、
逆に、「そうならなくてもいい、でも、そうなるといいなあ。
でもならなくてもかまわない」というように考えると、
潜在能力が花開き、宇宙がそのように動くようです。
念ずる方法というのは、基本的に、まず「0(ゼロ)ライン=そうならなくてもいい」というものです。
「そうならなくてもいい」「そうならないのが当たり前」という基本を押さえたうえで、
さらに、「そうなったら嬉しい、幸せだ。けれど、そうならなくてもいい、それが当たり前。
でもそうなるといいな。でも、そうでなくてもいい...」というのが、
潜在能力や超能力を引き出す「キーワード」らしいのです。
人間は、ものにこだわっているとき(「こうでなければならない」と思っているとき)は、
現実処理の脳波であるβ波しか出てきません。
それが、とらわれなくなり、心穏やかで、満ち足りて幸せなとき、特に感謝をしているときは、
α波やθ波が出てきます。このα波やθ波のレベルは、超能力を目覚めさせ、
潜在能力を呼び起こし、ひいては宇宙の構造を自分の味方にすることができるらしいのです。
何かを「こうでなければならない」、「こうせねばならない」と思っているうちは、
なかなかその現象は、自分の思うようには変わっていきません。
「そうでなくてもいいけれども、そうなってくれたら嬉しい。
でも、そうならなくてもいいけれど...」という考え方が、
どうやら、潜在能力や超能力を引き出す大きなポイントとなっているようです。
小林正観さんの『神さまに好かれる話』(五月書房)より抜粋
確かに超能力を目覚めさせ、潜在能力を呼び起こし、
宇宙の構造を自分の味方にできたら・・・素晴らしい。
まずは、試してみることですね。