ある講演会場に、三年前に夫を亡くし、いまも泣いているという五十代の女性がいました。
この女性は、亡くなった夫をとても大事に思ってきたのです。
その思いと、他人との差が大きければ大きいほど、辛さが大きくなるようになっています。
この女性のように「特定の人しか認めない」という考え方だと、宇宙の法則として少ない量の愛情しか流れ込んできません。
「投げた量」が「戻ってくる量」なのです。
人間は、目の前にいる人がすべて大切で、同じ重さを持っています。
講演会場で、見ず知らずの人が隣に座っていたとします。
この人とはきょう、初めて会うと思っているかもしれませんが、実はお互いが生まれる前に、隣り合って座ろうと約束してきました。
お釈迦様の言葉に、「対面同席五百生(たいめんどうせきごひゃくしょう)」というものがあります。
対面し、同席している人は、最低でも五百回、人生を一緒に過ごしているという意味です。
縁のある人は、これまで前世で何百回と一緒に過ごしてきた仲間です。
家族や恋人だけが特別という考え方をやめて、目の前の人をすべて同じように見られるようになると、神様や宇宙が味方になり、素晴らしい人がどんどん現れてくれます。
周りに投げかける量が多くなればなるほど、大量のお返しをいただくようになります。
そういう人に、神様や宇宙は無限の支援を与えるようです。
小林正観さんの心『笑顔で光って輝いて』(実業之日本社)より抜粋
「投げた量」が「戻ってくる量」この宇宙の法則は、色々なことに当てはまるのかもしれませんね。
「対面同席五百生」