国連世界食糧計画(WFP)の調査によれば、
現在世界の死因の第一位は「飢餓」である。
約70億といわれる世界人口のうち10億人近くが飢餓に苦しみ、
毎日平均2万5千人もの5歳未満の子供が飢餓を原因とする病気で死亡する。
時間に直すと6秒にひとりの子どもが、飢えを原因として命を失っているのだ。
日本人はたとえホームレスになったとしても、
自分で普通に体を動かせる限り、餓死する心配はほとんどない。
残念なことに、GDP世界一の我が母国アメリカ合衆国といえども、
最下層では餓死が十分あり得る。
あなたは、日本人として生まれただけで幸せなのである。
日本語が読めるというだけでも、実にありがたいことである。
子どもの頃、学校も勉強も大嫌いだった人もいるだろう。
しかし、日本の義務教育制度の恩恵を受けたからこそ、
基本的な日本語の読み書きには不自由しないし、
恐らく掛け算の九九も暗記しているだろう。
ニジェールなどアフリカ南部の貧しい国では、
2人にひとりの子どもが勉強したくとも小学校にすら通えない。
ネパールでは1日に100円にも満たない収入を得るために、
学校にも行けず過酷な労働を選択せざるを得ない子どもが少なくない。
そして、2人にひとりの子どもは栄養失調状態である。
さて、「日本に生まれただけで幸せ」と明言したにもかかわらず、
実は私は、戦後の日本に生まれた日本人は何と不幸なのだろかと真剣に思うことがある。
その理由は、
「私は自分の国を愛している」
「日本に生まれたことを誇りに思う」
「日本に愛国心を持っている」と堂々といえないような雰囲気が、
この日本社会全体に霧のように漂っているからである。
国民が祖国に愛国心を持つことは、本来なら当たり前の話である。
ところが日本人の場合、「私は日本が大好きだ!」と堂々というと、
周囲の典型的な反応は、「あなたは右翼ですか?」というものである。
面白いことに、私のような外国人が、「私は日本が大好きだ!」というと、
それに対して日本人は例外なく嬉しそうな反応を示す。
「そうですか!日本のどういうところが好きですか?」と、誰もが食いついて来る。
本当は、日本人は日本のことが大好きなのだと思う。
自分の国を誇りに思っているし、心の中には愛国心も持っている。
事実、統計数理研究所の2008年度の調査では、
「生まれかわるときにどこか好きな国を選べるとしたら、
あなたはもう一度日本に生まれてきたいと思いますか、
それとも、どこかよその国に生まれてきたいと思いますか?」という質問に対して、
77%の人が、「日本に生まれてきたい」と答えている。
ところが日本人は、
この素晴らしい祖国への愛国心を自信を持って対外的に表現することに、
抵抗を感じている。
その理由は簡単で、戦後教育や日々の報道を通じて、
そのように「洗脳」されてしまったからだ。
ケント・ギルバート氏の『不死鳥の国ニッポン』(日新報道)より抜粋
今こうしている間もイスラム国などのテロ、民族紛争の恐怖の中にいる人たちもいます。
想像もつかない恐怖です。
日本人として日本で暮らせる幸せを大切にしたいです。
戦後教育の是非はよく言われるところですね。