21世紀の世界の中で「親日アジア」の国々は非常に重要である。
ベトナム、タイ、シンガポール、フィリピン、ミャンマー、マレーシア、ラオス、インドネシア、カンボジア、ブルネイのASEAN10ヶ国で人口規模は6億人。
インドは12億人、バングラディッシュには1億5000万人がいる。
これに日本を加えれば、人口は20億人規模になる。
「反日アジア」の中国、韓国、北朝鮮の合計人口約14億人をしのぐ。
「親日アジア」は、マーケットとしても、「反日アジア」をはるかに凌駕するのである。
時代は「親日アジア」が大繁栄する時代に移り変わっている。
その親日アジアの発展に不可欠なものが日本の技術力である。
日本の技術力はアジア諸国をはじめ、中東、中南米、アフリカなど、これから伸びる新興地域を発展させる力を持っている。
特に、発電技術、水技術、鉄道技術、公害対策技術などいずれも新興国の発展には欠かせない。
外務省が2014年に発表したASEAN調査(インドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの7ヶ国)によれば、ASEAN諸国の人たちが「最も信頼できる国」として挙げたのは、アメリカ、イギリスを抑えて、日本が1位だった。
日本が33パーセント(1位)、アメリカが16パーセント(2位)、イギリスが6パーセント(3位)である。アメリカの倍の支持を得て日本が1位だった。ちなみに中国は5パーセント、ロシアは3パーセント、韓国は2パーセントだ。
また、ASEANにとって重要な将来のパートナーとして挙げた国も、日本が1位(60パーセント)で、2位が中国(43パーセント)、3位がアメリカ(40パーセント)の順だった。
日本はASEAN諸国からこれほど高い信頼を得ており、また、彼らがとても親日的であることがわかる。
彼らの発展に必要な技術...たとえば、水、電気、鉄道、工作機械、公害対策技術、安全技術などはすべて、日本には揃っている。
ASEAN、東南アジアが発展していけば、いずれは巨大市場となり、日本企業にとって大きなチャンスが生まれる。
いよいよこれから、日本経済は重厚長大産業を中心にますます伸びていくであろう。高度な技術力を背景に、日本経済が世界をけん引していくことになる。
長谷川慶太郎氏の『大破局の「反日」アジア、大繁栄の「親日」アジア』(PHP研究所)より
「日本は最も信頼できる国」として、2位のアメリカにダブルスコアの差で1位に。
世界に誇る日本の技術力を、直接ではないが陰で支える人たちもいる。
私たちも住まいというところからその陰で支える人々の一員であると思っている。