レジリエンスとは、最近、ビジネスの世界で注目を集め始めている言葉で、もともとは心理学や精神医学の世界で使われていた「精神的回復力」を意味する用語です。
レジリエンスとは、ごく簡単に言えば「もとに戻る力」のことです。
人は嫌なことがあったとき、辛い経験をしたとき、精神的に落ち込みます。
でも、しばらくすると「いつまでもくよくよしてはいられない!」と自分を奮い立たせたり、あるいはいつの間にか忘れてさほど辛くなくなったりして、再び元気を取り戻します。
この苦しみや悲しみを乗り越えて立ち直る力、それがレジリエンスです。
同じような辛い環境にあっても、ダメージの受け具合、立ち直りの早さは人それぞれ違います。
レジリエンスの高い人はストレスや環境の変化に強く、立ち直りも早い。
レジリエンスの低い人は、ちょっとしたことで傷つきやすく、なかなか立ち直ることができません。
最悪の場合は立ち直れずにつぶれてしまいます。
気の持ちようで、人は幸せにも不幸にもなる。
人は病気になったから不幸になるわけではありません。
病気でも、喜び・楽しみを見つける人は幸せになり、苦しみ・悲しみを見つける人は不幸になります。
「治る病気」は、あなたがレジリエンスを高める気持ちを持てば、速やかに治ります。
「治らない病気」は、あなたがレジリエンスを高める気持ちを持てば、症状が和らぐので、治らなくても充実した幸せな人生を楽しむことができす。まさに、レジリエンスによって、人はぴんぴん生きられる。
多少の不調や持病があったとしても、不満や不安とうまく折り合いをつけながら、前向きにぴんぴん生きる人は、健康といえると私は思うのです。
帝京大学医学部外科准教授、新見正則氏の『誰でもぴんぴん生きられる』(サンマーク出版)より抜粋
「気持ちの持ちよう」と昔から言われます。
気持ちをコントロール、鍛えることも必要なのですね。