僕は、これまで数多くのセミナー参加者のサポートをしてきました。
その中で、気づいたことがあります。
それは、悩み多き人はイヤなことを鮮明に覚えている。
そして、成功者はソレを、覚えていないということです。
悩み多き人は、「親にこんなふうに育てられた」「学生時代、友人にこんな陰口を叩かれた」「上司がこんな仕打ちをした」と、いつまでも過去のイヤなことを引きずっていました。
一方、いわゆる成功者と称される人たちは、「ご苦労もあったんですよね?」と尋ねられても、「え?好きなことをしているうちに、ココまで来ましたよ」などと、過去のイヤなことを感じさせない答えが返ってくる。
なぜこんな違いが出るのだろうといつも考えていました。
その答えは、実は、「脳のしくみ」にあったのです。
人間が、もし、すべての出来事を記憶してしまうと、脳はパンクしてしまいます。
仮に、今日すれ違った人の顔や服装を全部記憶していたら、大変でしょう?
だから、脳の中にある「海馬」という部署が、眠っている間に、「残しておく記憶」と「消す記憶」を整理しています。
そう、あなたの記憶は、眠っている間に形成されているのです。
だとしたら、毎晩、寝る前に、1日のイヤな経験を振り返ったり、悪かったところを反省してはいけません。
海馬がその情報を鮮明に自覚してしまうからです。
「イヤな気持ち」をひきずったまま寝てしまうと、眠っている間に「イヤな気持ち」が脳に定着してしまいます。
寝る前に、絶対やってはいけないこと!それは...あの人に言われたイヤな言葉を思い出すこと。
仕事で失敗した原因を考えること。
テレビ番組で悲しいニュースを見ること。
人にしちゃった悪いことを思い出すこと。
起こるどうかわかなり将来の出来事を心配すること。
反省すること。
寝る前にはイヤなことを「ニャッ」と笑い飛ばしてから眠りにつきましょう!
眠っている間、笑い飛ばした「良い気持ち」が定着するからです。
中村将氏の『イヤな気持ちが消える心の法則26』(中経出版)より
こんな脳の仕組みを理解しているのとそうでないのとでは、大きな違いになるかもしれませんね。
寝る前は、いいイメージを持って寝ます。