普通に生活をしていると忘れがちですが、私たちは「生かされている」のです。
そのことにもっと感謝しなければいけません。
生きているということは、それだけでありがたいこと。
本当に尊いことでです。
生きているから愚痴も言えるし、嫌味も言える。
死んだら、なんにもできません。
よく自分は運が悪いからと言う人がいるけれど、そういう人に限って誰かが手をさしのべてくれるのを待っているだけで、自分から動かない。
生きている、生かしてもらっているということへの感謝の気持ちがないのです。
いま生きているということは、それだけでものすごく強運なことなのです。
なぜなら、お父さん、お母さんがいて、そのまたお父さん、お母さん、さらにその先のと、どこまでも遡(さかのぼ)っていけるわけでしょう?
その間には、戦争があり、天災があり、飢饉(ききん)があり、さまざまな困難があり、たくさんの人たちが命を落としているのです。
そのなかを潜(くぐ)り抜け、生き残ってきたことを、強運と言わずしてなんと言いますか。
そういう代々の強運のDNAを受け継いでいるからこそ、私たちは、いまここに生きているのです。
だから、いまを生きている人間は、本来は誰もが強運の持ち主です。
それをまず自覚してみてください。
勝手に自分で、運が悪いと決めつけたり、負け組だからなどと諦(あきら)めたり。
そういう意識をもつことが、どんどん運を下げていくのです。
裏千家、千玄室氏の『いい人ぶらずに生きてみよう』(集英社新書)より
逃げないで前向きに生きていきたいですね。
自分の直感、直観を信じて、