この世の中は見えないものが真実、実在なんですよ。
宇宙は見えないんです。
見えるものはほんのわずかしかない。
というのは見えるものというのは眼球が感じる波動しか見えない。
ところが波動というのは無限にあるんです。
だから見えないもの、実在のものが無数にあるんだけれど、無数にある波動をわからせるには、すこしだけ見せてやろうということです。
それが宇宙の仕組みでしょう。
すこしだけ見せたら、見えないものがある、それのすばらしさがあるということを感じるでしょう。
全部が見えてしまったら感激がない。
だからほんのわずか、人間の目が感じる波動は宇宙の無限の波動のなかのごくわずかなんですね。
それが証拠に赤外線、紫外線、X線をわれわれは感じないでしょう。
X線なんて感じないけれど、実際に骨が写りますね。
だから目で見えるもの以外は信じないなんて、冗談言ってはいけない。見えないものをこそ信じなければいけないんです。
人間は自分が見たものだけが実在と思っています。
これはとんでもない話であって、イヌが見ている世界と、人間が見ている世界は、眼球が違うんだから、みんな違うわけですね。
感じる波動が違うんですから。
人間関係も同じで、あいつは嫌なやつだというのは、こっちにとって嫌なやつなんです。
だけどその男性をものすごく愛している女性もいるわけで、その女性にとってはすばらしい男性になるわけでしょう。
だから嫌なやつというのはいないんです。
そういう人間はいない。
あくまでもこちらにとって、ということなんですね。
立場が違うと同じ人間が変わって見えてくる。
決めるのは向こうではなくてこちらだということです。
だからこちらが変われば相手も変わるというんです。
嫌なやつだったら、こちらが嫌なやつじゃないと心を変えたら、嫌なやつが良いやつに変わってくる。
茶碗がありますね。
これは単なる茶碗なんです。
これに悪い茶碗もいい茶碗もない。
ただの茶碗なんです。
それが真実でしょう。
これがいいとか、悪いというのはこちらが決めることです。
その原理がわかったら、この世の中から悩みがなくなる(笑)。
それがわかって実践できたら、世の中はバラ色に変わる。
だけどわからないし、とても実行できないから、いままでみんな苦労しているんですね。
憎んだり、恨んだり、悲しんだり、悩むわけです。
それも一つの過程だから、そうやって人間が少しずつ進化していくのだろうと思います。
最後には人間は、いまから何万年先か、何億年先か知らないけれども、いつか人間は本当の神を、本当の世界を見るときが来ると思います。
それが宇宙の目的ですから。
医学博士、葉室頼昭氏より
決めるのは向こうではなくてこちらです。
こちらが、どう捉えるのかなんですね。