自分の所作は?
東京・銀座のとある店での1シーンだそうです。
一時代を築き上げた相撲の元大横綱が、
ある夜、その店のカウンター席で食事を楽しんでいた。
名店といわれる店だけに、その夜も満席だった。
そこに新しいお客さんが暖簾をくぐって店内に入ってきました。
その人は常連のお客さんで、店のご主人はそのお客さんにどう対応すべきか?。
いくら満席だったとしても、邪険にはできませんよね。
一呼吸おいた、その後。
カウンター席にいたその横綱が「あっ、私、そろそろ出ますから」と、
店の人にお勘定をお願いしたそうです。
店と客との呼吸というのがある、ということでしょう。
客だから長居してもいい、ということではない。
常連客というのは、店にわがままを聞いてもらう夜もあれば、
店のわがままを聞く夜もある。
こういう呼吸を心得た人は、
きっと仕事の現場でも必ず同じような気遣いができるはずですね。
店での所作が美しい人の多くは、きっと仕事も間違いなくできるでしょう。
電車でも、降りるとき、倒した席をきちんとなおし、自分のゴミを持っていく人もいる。
「金を払うのはこちらだ」「自分は客だぞ」と威張る人は見苦しい。
周囲の人に対して、敬意を持って丁寧に接する人の所作は美しい。
所作が美しい人でありたいものです。