中国が猛スピードで
「キャッシュレス社会」に変化しているらしい。
買い物や公共料金など、
日常の支払いのほとんどが銀行カードと連動するスマートフォン1台でこと足りる。
さらには、
スマホがなくとも「顔」の認証だけで支払い可能なサービスも登場したという。
こうしたモバイル決済の総額は1年で5倍も増加。
「タッチパネルで食べ物を注文し、
自分の顔をカメラに向け、携帯電話の番号を入力すれば会計完了!」
という感じらしい。
スマホを自宅に忘れてきても、食事できてしまう。
モバイル決済の“仕掛け人”はというと、IT大手アリババ集団。
アリババのモバイル金融サービス「支付宝(アリペイ)」と連動し、
自分の銀行口座から代金が引き落とされる。
アリババでは本拠地、浙江省杭州市の企業と提携し、
ホテルのフロントやスーパーのレジなど、
顔認証の決済を急ピッチで普及させる計画という。
急激に中国でモバイル決済が進んだ理由は、
固定電話よりも早くスマホが7億人以上に普及したこと。
インターネットにアクセスできる通信インフラが整ったこと。
現金にはニセ札もよく交じるためという背景も。
ただこういう代金決済を通じ、
さまざまな個人情報が
金融サービス会社はもちろん、中国当局にも漏れてしまうリスクもありそう。
アリババは、治安維持を理由に中国当局から情報提供を求められれば、
拒否できないでしょう。
「キャッシュレス社会」への変化を急がせたのは、
実は中国当局なのかもしれません。
便利さと引き換えになるリスクもあるということですね。