幸福と不幸。
私たちから見て右半分が一般的に言われる「不幸」で、
左半分が一般的に言われる「幸福」だったとする。
私たちが「幸せになりたい」とお願いすると、
神さまは「わかりました」といって振り子を左に持っていくかと思いきや、
右のほうに引っ張れるだけ引っ張るらしいのです。
もし山の中で遭難して何も食べられなかったとする。
なんとか助けられて里にたどりつき、そこで一杯のおかゆをいただいた。
想像してみてください。
それはこのうえなくおいしく、楽しく、幸せで、素晴らしい食事となるでしょう。
でも、毎日のように贅沢な食事を食べ続けていたら一杯のおかゆをもらっても、
そうはならない、その価値はわからない。
私たちが「幸福」を感じるためには、
その前に、一般的に「不幸」と言われるような現象が必要なわけです。
「苦あれば楽あり」という言葉。
苦と楽は表裏一体で、片方だけを得ることはできないという意だが、
まさに不幸と幸福も同じことのようです。
「苦あれば楽あり」と、人生を楽しみたいものです。