自分の親兄弟のことを、なぜか恨んでいらっしゃる人は珍しくないらしい。
でも、恨みは良くない、恨みは運を遠ざける。
逆に、恨みを消すと、不思議と運が良くなるようです。
例えば、
とある70代の会社の社長さんの話。
「実は、私は早くに母親を亡くしました」
「母親は35歳のまだ若いときに、病気で急に亡くなった。
私は12歳でした。小さい子供でしたからね、本当につらくて…」
「それから若い頃まで、あまりにつらい時期が続きましてね、
私は母を恨むようになった。
『こんなにつらい目に遭うのは、母親が親らしいことを何もしてくれなかったからだ』
そう思って生きていた」
ところが、
「母の27回忌で、叔母がこんなことを言った。
『私のお姉ちゃん、あんたにはお母さんは、最期の最期まで、皆に言っていた。
うちの子を頼みます。
自分はもう何も食べられないほど体が弱って、頭かてもうろうとしてたはずなのに。
私やろうが、もう自分の近くにいる皆に、
あんたのことを頼み続けていた。
うちの子を、うちの子を…。
ずっと、何度も何度も、そう言いながら死んだのだよ』
それを聞いて、悟った。
母に死なれて小さな子供だった私は、確かにつらかった。
でも、そんな小さな子供を残して死ななければならなかった母は、
私の何十倍も何百倍もつらかったに違いない。
やっと、私は自分の親不孝に気づいて、心から詫びました」
叔母から聞いた話をきっかけにして、母への恨みが消えた後、
その人は会社経営を成功させた。
そして、今では幸せな人生を送っている。
母親の恩に気づいたことが、運を変えたのですね。
争いごとは運を遠ざける。
人に喜んでもらうこと、人の役に立つことは運が開ける。