「蚤(のみ)とコップ」という話。
蚤は体長2ミリくらい。
体は小さいが30センチもジャンプすることができる。
自分の身長の約150倍。
それほど跳躍力のある蚤を、
高さ5、6センチのコップを反対向きにかぶせると、
中で最初はピョンビョンと跳ねて外に出ようとするが、
そのたびにガラスの天井にぶつかってしまう。
しばらくたって、コップをはずしても、
コップの高さより高くジャンプすることができなくなってしまうという。
しかし、その跳べなくなった蚤に、
新たな「跳べる蚤」を仲間として加えてやると、
それを見てまた跳べるようになるという。
こんな話も
サーカスの象は、小さい頃に頑丈な鎖でつながれる。
子象は鎖をひっぱって逃げようとするが、まだ小さいので鎖は切れない。
そのうち、逃げられないと観念してあばれるのをやめてしまう。
さて、この子象は年月がたつうちに大人の象になる。
つないでいる鎖など簡単に切れる力をもっている。
ところが、象は決して鎖を切って逃げようとはしない。
このため「鎖は切れない」という観念が植えつけられてしまった。
人間も、ある部分この象、蚤と同じ。
一度、失敗したことを「これは自分にできないことなのだ」と思い込む。
「苦手意識」を自分で植えつけてしまう。
そして、二度と同じことに挑戦しようとはしなくなる。
「もう一度やってみよう」
さらにもう一回の挑戦が成功につながる可能性はあるのだから。