『古事記』の中の「天の岩戸」のエピソード。
太陽神であり日本でもっとも尊い神様とされている天照大御神が、
弟の素戔嗚尊(すさのおのみこと)の乱暴な言動に耐えかねて
「もうイヤです」と岩戸の中に閉じこもり
出てこなくなってしまったことがありました。
大地に日光がささず、作物は育たず、世界から秩序が失われました。
そこで他の神様たちはどうしたか。
天照大御神に出てきてもらうために
彼らがとったのは「宴会を催す」という方法。
みんなで岩戸の外で酒を飲み、
歌って踊って、天照大御神の気を引いた。
八百万の神々が大笑いしているのを聞いた天照大御神は
「なんで私がこもっているのにみんなそんなに楽しそうにしているの」と
気になってしまい、
岩戸の外から
「あなたより尊い神様が来ているからですよ」と言われて、
戸をガガガッと開けてしまいました。
こうした笑い、踊り、歌い、楽しい場を催すことによって
不機嫌な人を上機嫌にしてしまうんのですね。
不機嫌は伝染するが、同様に上機嫌も伝染する。
大事なことは、
自分がいつも機嫌よくしていることかもしれません。